ジーフェス開催25周年!平成ゴジラ・シリーズを中心に
小高恵美、村瀬継蔵、薩摩剣八郎、金谷裕ほか
毎年7月にシカゴ市郊外のローズモント市で三日間開催される G-FEST (ジーフェス) は世界最大の日本の怪獣映画ファンの祭典。アメリカ、カナダから毎年2000人以上の熱心なファンが集い、昭和のゴジラ・ガメラ映画の上映はもちろん、ゲストによる講演とサイン会、特撮技術に関する研究発表、日本の映像文化をテーマにしたパネル・ディスカッション、怪獣着ぐるみパレード、書籍・DVD・フィギュアの販売が行われる。
目玉は豪華なゲスト陣で、開催25回目となる今年は平成ゴジラ・シリーズを支えた人達が出席する。小高恵美 (元女優) 、村瀬継蔵 (特殊造形師) 、薩摩剣八郎 (俳優) 、金谷裕 (イラストレーター) 、ロバート・スコット・フィールド Robert Scott Field (俳優) が日本から参加、アメリカからはドン・フライ Don Frye (元総合格闘家) 、ジーン・リザルディ Gene Rizzardi (模型作家) 、そしてカナダからは G-FEST の創設者 J. D. リーズ J. D. Lees。
◎期間
2018年7月13日(金)− 15日(日)
13日 (金) 11 am − 5 pm 、14日 (土) 9 am − 5 pm 、15日 (日) 10 am − 5 pm
◎注目イベント
7月14日(土)
9 − 10 am ロバート・スコット・フィールド トークショー
11 am − noon 薩摩剣八郎 トークショー
noon − 1 pm 小高恵美 トークショー
1 − 2 pm ジーン・リザルディ トークショー
10 am − 5 pm 金谷裕イラスト実演
7月15日(日)
11 am − noon ドン・フライ トークショー
10 am − 4 pm 金谷裕イラスト実演
◎会場
Crowne Plaza Chicago O'Hare Hotel
5440 N. River Road, Rosemont, IL 60016
(847) 671 - 6350
http://www.crowneplazaohare.com
◎料金(1日券)
一般 $30 、6歳 − 15歳 $15 、5歳以下 無料。
注)サイン会は別のチケット (1枚 $10 から) が必要。支払い方法は現金のみ。
ホテルの駐車料金は24時間 $ 10 。
◎公式サイト
G-FEST XXV Convention
http://www.g-fan.com/html/gfest_xxv/gfest_xxv.php
Schedule
http://www.g-fan.com/html/gfest_xxv/schedule_xxv.php
Special Guests
http://www.g-fan.com/html/gfest_xxv/guests_xxv.php
<G-FEST XXV ゲスト 8名>
25回目を迎えた本年は、日本、アメリカ、カナダからゲスト8名が参加する。
(上段左から)
◎ ロバート・スコット・フィールド Robert Scott Field
大阪在住で流暢な関西弁を操るロバート・スコット・フィールドは『ゴジラ vs キングギドラ』(1991年) のアンドロイドM11役で知られ、時折り吉本新喜劇の舞台に立つほか大学などで教鞭をとる。G-FEST の講演会では日本人ゲストの逐次通訳を務めており、日本語のニュアンスをとらえユーモアを交えた見事な英語への通訳は、今や同イベントに欠かせないものだ。(トークショーは14日午前9時から。)
◎ 小高 恵美 Megumi Odaka
小高恵美は平成ゴジラ・シリーズで『ゴジラ vs ビオランテ』(1989年) から『ゴジラ vs デストロイア』(1995年) まで6作連続で同じ役 (超能力者・三枝未希) を演じ、国内外で人気を得た。1987年に東宝が主催したオーディションでグランプリを取り、同年『竹取物語』でデビュー、2000年に引退するまで『花のあすか組!』(1988年) 、『世にも奇妙な物語』(1992年) など多くのテレビドラマに出演した。(トークショーは14日正午から。)
◎ 薩摩 剣八郎 Kenpachiro Satsuma
1984年の『ゴジラ』から1995年の『ゴジラ vs デストロイア』まで7作にわたりゴジラを演じ、平成を代表するスーツアクターと呼ばれるのが薩摩剣八郎だ。剣術を得意とする俳優で『花神』(1977年) 、『峠の群像』(1982年) などテレビ、映画で多数の時代劇に出演してきた。(トークショーは14日午前11時から。)
◎ 金谷 裕 Hiroshi Kanatani
香川県を拠点に活動する金谷裕は日本の特撮ほかハリウッドや香港のアクション映画のキャラクター描写を得意とするイラストレーター。日本語、英語、中国語で情報を発信する Facebook が注目され、G-FEST は三年連続の参加である。(実演会は14日午前10時から午後5時、15日午前10時から午後4時。)
(下段左から)
◎ ジーン・リザルディ Gene Rizzardi
1985年にエミー賞 (視覚効果部門) を受賞したジーン・リザルディはハリウッドのベテラン模型作家だ。『タイタニック』(1997年) 、『GODZILLA』(1998年) 、『スタートレック』シリーズなどが代表作。G-FEST では1999年からマングルド・スカイスクレイパー賞 Mangled Skyscraper Award を設け、日本製特撮映画に貢献した人物を毎年1名選んで表彰しているが、記念式典で手渡される傾いたビルを象ったオブジェはリザルディによるもの。(トークショーは14日午後1時から。)
◎ ドン・フライ Don Frye
新日本プロレス、PRIDE で人気を博したドン・フライは総合格闘家。『ゴジラ FINAL WARS』(2004年) で俳優デビューし、その後も競技生活を続けながら『パブリック・エネミーズ』 (2009年) 、『ノア約束の舟』(2014年) など話題作に出演した。(トークショーは15日午前11時から。)
◎ 村瀬 継蔵 Keizo Murase
村瀬継蔵は東宝の『大怪獣バラン』(1958年) に始まり、『モスラ』(1961年) 、『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』(1966年) 、大映では『大怪獣ガメラ』(1965年) などの着ぐるみの造形を担当し、怪獣映画の黄金時代を築いた。1990年代からは劇団四季の『美女と野獣』、『オペラ座の怪人』、『ライオンキング』で要となる舞台装置の制作に携わっている。(トークショーは14日午後2時30分から。)
◎ J.D. リーズ J.D. Lees
G-FEST を創設したのはカナダ在住の高校教師 J.D. リーズ。子供の頃から熱心なゴジラ映画のファンだった同氏は1992年にゴジラファンのためのニュースレター G-FORCE (ジーフォース) を開始、同誌は1994年には季刊誌 G-FAN (ジーファン) となった。その夏、G-FAN に記事やイラストを寄稿していた約20人がシカゴ郊外で初めて顔を合わせ、そこから年次コンベンションが開かれるようになった。
(文責:斉藤博子 Text by Hiroko Saito )
Comments